宮崎駿が監督として手がけたアニメーション作品は、当然のことながら、宮崎駿の思想や世界観が色濃く表現されています。
宮崎駿の作品は、メッセージ性が高いことでも有名です。
宮崎駿の思想がわかりやすい作品の例としては「風の谷のナウシカ」と「もののけ姫」が挙げられるでしょう。これらの作品のテーマは「人間と自然とのかかわり方」。といっても、宮崎駿は単純に「自然破壊は悪いこと」「自然を守りましょう」といったようなメッセージを送っているわけではありません。これらの作品中には、たしかに人間が自然を破壊する描写がありますが、こうした人間は単なる悪人というわけではなく、彼らがそうせざるを得ない理由をも描き、「人間の業」を観客に提示しています。
わたしたち観客は、ともすれば主人公に感情移入するがあまり、主人公と敵対関係になってしまう、自然破壊をするキャラクターを敵視してしまいがちです。しかしわたしたちとて、自然を破壊しながら生きていることもまた事実。宮崎駿の作品には、「こうした業を背負ってもなお、人間は自然と共存する努力を続けるべきだ」というメッセージが込められているのでしょう。